Atelier Kyoto Nishijin（アトリエキョウトニシジン）は京都の西陣織を使った素敵な和雑貨をお届けしているオリジナルブランドです。伝統的な西陣織をモダンに生まれ変わらせたお洒落な和小物は、和物のお洒落を楽しみたい方に特におススメです。

西陣織は皆様もご存じの通り高級絹織物の代表です。経糸と緯糸で様々な織組織を組み合わせ柄を表現していきます。今日はその中でも織物の基本中の基本と言われる綾織について話したいと思います。

織物の三原組織の一つ、綾織とは？

綾織とは織物の三原組織の一つで、上の画像の様に斜めに組織が流れていく織り方の事を言います。専門的に言うと「畝が斜めに表現される」と言うのですが、畝って聞いてどれ位の方が畝をイメージ出来るのかなと思って私は流れていくという表現を使いました。

ちなみに畝とは元々畑の土を盛り上げた所を言うのですが、織物でも畝と言ったりします。上の画像で言うと斜めに経糸（白経）が出ていますが、その経糸と経糸の間に緯糸が少し盛り上がって畝の様になっているのが判ると思います。

別名斜紋織と呼ばれ、英語ではtwill weaveと言います、ツイルです。

綾織生地のメリット

綾織は表面に出ている緯糸が畝のように連続して連なってくる為、シルク特有の美しい艶を堪能できます。またシルクの滑らかな手触りも他の組織に比べてしっかりと感じる事が出来ると思います。個人的な意見になりますが、素材本来の特徴を生かすのに最適な織組織かなと思っています。

＊上の画像は綾織に猫のシルエットが乗った生地です、紺地の艶が高級感あって美しいです。

綾織組織のデメリット

綾織は糸の渡りが広くなるので、どうしても引っ掛かりが出やすいです。織物の宿命ですが、糸が引っ掛かってループ状になったり、場合によっては糸が抜けてしまう事もあります（生地の状態の場合です、縫製されていれば抜けるという事は稀だと思います）

その代わりに綾織組織は他の組織に比べてシルクの滑らかな手触りを堪能出来るという訳です、デメリットでもありそれがメリットでもあるのです。

その為普段の取扱いには少し注意して頂いた方が良いかもしれません。

また生地の状態で歪みが出やすい生地です、基本的に織物はバイアス方向（生地を正面に置いて45度の方向）に引っ張ると伸びますが、綾織は特に伸びやすい生地です。これは織組織が斜めに走っている為、どうしてもその組織の方向に伸びやすくなっているからです。これも縫製されてしまえばそこまで気にする必要は無いと思います。

話は少し変わりますが、皆さんジーンズ履かれますか？あのジーンズのデニム生地は綾織です。洗うと想定しているより縮んだりした事ありませんか？また履きこなしていく内に自然と体にフィットしてきませんか？あれは綾織の生地だからこその性質を上手く利用した物なんですね。

今回は織物の三原組織の一つ「綾織」について書かせて頂きました。何かご質問あればメールにて問い合わせください。可能な限り回答致します。京都の西陣織を使ったちょっぴりお洒落な和雑貨ブランドAtelier Kyoto Nishijin（アトリエキョウトニシジン）の中の人でした。

最後まで読んで頂き有難うございます。