Atelier Kyoto Nishijin（アトリエキョウトニシジン）は京都の西陣織を使った素敵な和雑貨をお届けしているオリジナルブランドです。伝統的な西陣織をモダンに生まれ変わらせた和雑貨は、普段使いが出来る和物のお洒落を楽しみたい方に特におススメです。

生地のクオリティが高いって良く見る謳い文句ですが、生地のクオリティが高いってどういう生地がクオリティが高いって事なの？って話です。

Atelier Kyoto Nishijin（アトリエキョウトニシジン）で使っている生地は全て国内の西陣織の生地を使っているので、そもそも生地のクオリティ（値段も）は高くなっていますが、その中でも私が特に拘って生地を選定しているポイントをお話しします。

店頭での目利きに使って頂けるかもしれません（笑）

織物生地の打ち込みと肉厚さの違い

まず生地が高品質と聞くと何を連想されますか？

西陣織はそもそも正絹（シルク）を使うので、一般的に生地単価は高くなります。値段が高いというのも生地のクオリティが高いという一つの指標にはなりますが、私はそれだけでは使おうとは思いません。素材に金とかプラチナ使ったらそりゃ高くなりますよね、と同じです。

それよりも私は生地の打ち込みがどれ位入っているのかを重視して生地を選定しています。

聞きなれない言葉かもしれませんが、生地の打ち込みとは1寸間（約3㎝）にどれ位糸が入っているかです。

通常だと大体100前後の糸量に対して、私が選定している生地は150～200の糸量の生地です。単純に通常の生地の1.5倍～2倍の目の細かさを持っている生地を使っています。

打ち込みが通常より入っているとそれだけ糸量が増えて織り目が細かく、柄も非常に細かく再現出来るようになります。ただし織の難しさや織るスピードが遅くなってしまうので、より生地単価が高くなっていきます。

同じサイズの画像で画素数が100と200だと200の方が細部まで記録出来ますよね？それと良く似ています。拡大してもぼやける事が無く、細部まで表現出来ると思いますが、生地についても同じ事が言えます。

また織物のデメリットの一つでもある「傷になりやすさ」もある程度カバー出来るというメリットが生まれます。

それとは別に生地の肉厚さを上げる方法もあります。生地の裏側に表に現れないように糸を通す織り方です。こうすると生地にした時に肉厚の生地になり、ずっしり重く糸量も増えるので生地単価もそれにつれて上がります。

肉厚の生地も勿論生地のクオリティが高いと言えるのですが、私は好んで使おうとは思いません。

縫製を考えた時にあまりにも分厚い生地は縫製が難しくなりますし、織物の知識が無い人にもパッと見でクオリティが高いと感じて貰う為には、生地の精細さを上げる方が良いと思っているからです。

正絹（シルク）の特徴の一つとして発色の良さや、シルクの滑らかな手触りなどが挙げられますが、それを最大限に表現するためには打ち込みを入れれるだけ入れて、織り目を細かくするのがベストだと考えています。

こうする事でハッと息を吞む様な美しい発色を楽しめ、製品にした時にも軽く道具としての使いやすさも損なわない、そして手に触れる度にうっとりする様なシルクの滑らかな手触りを堪能出来る、他には無い類稀な製品に仕上げる事が出来ると考えています。

Atelier Kyoto Nishijin（アトリエキョウトニシジン）の商品はしっかりとした理由付けがあっての高品質を目指し、価格と品質のバランスを取るという事をコンセプトの一つにしています。手に取って頂ければきっとご理解して頂けると確信しています。